Geminiとは？その使い方や、他生成AIとの違いについて解説！

はじめに

近年、AI技術の発展により、対話型AIの活用が急速に広がっています。特にGoogleが開発したAIチャットボット「Gemini」（旧称：Bard）は、その高度な自然言語処理能力やマルチモーダル対応機能により、多くの注目を集めています。本記事では、Geminiの特徴や使い方、ChatGPTやMicrosoft Copilotとの違いについて詳しく解説し、どのように活用できるのかをご紹介します。

Geminiとは？

GeminiはGoogleが開発したAIチャットボットで、ユーザーとの自然な対話を通じて情報提供やタスク支援を行うことができます。特に、リアルタイムの情報取得や多言語対応、複雑なタスクへの柔軟な対応などの特徴を持ち、検索エンジンとの連携も可能です。

Geminiの主な特徴

Geminiは、ユーザーの自然な対話を通じて多様な情報を提供し、さまざまなタスクに対応できる高度なAIです。以下に、その主な特徴をまとめます。

会話式インターフェース

Geminiは、ユーザーが日常会話のように自然に質問できる対話型AIです。フォーマルな検索クエリを入力する必要がなく、カジュアルな言葉遣いでスムーズに情報を得ることができます。

言語の多様性

Geminiは40以上の言語に対応しており、多様なユーザーが利用できます。日本語はもちろん、英語、韓国語、中国語、フランス語など、幅広い言語に対応しているため、国際的な活用も可能です。

リアルタイム情報取得

Google検索と連携し、最新のニュースやトレンド情報をリアルタイムで取得できます。そのため、ビジネスの市場分析や時事ニュースの把握においても役立ちます。

複雑なタスク対応

テキストだけでなく、画像、音声、ビデオなど、多様なデータ形式に対応できる「マルチモーダル機能」を搭載しています。これにより、さまざまな形式のデータを処理し、より高度なタスクを遂行することができます。

モバイルフレンドリー

Geminiはスマートフォンやタブレットにも最適化されており、外出先でもスムーズに利用できます。専用アプリやウェブ版を通じて、どこからでもアクセス可能です。

Geminiで使えるモデル一覧

Geminiには用途に応じた複数のモデルが提供されています。以下に、Geminiが提供している複数のモデルについて解説します。

Gemini Pro

• 無料で利用可能
• 幅広い分野のタスクに対応
• 日本語にも対応（ただし画像生成機能は英語のみ）

Gemini Ultra

• 有料版（Gemini Advanced）に搭載
• 月額 $19.99（約¥3,000）で利用可能（2ヶ月無料トライアルあり）
• 高性能モデルで、複雑なプロンプトに対応

Gemini Nano

• ネットワークがなくても利用可能
• スマートリプライ機能を搭載
• Google Pixel 8 Proに搭載

【最新モデル】Gemma

• 軽量でオープンソースのAIモデル
• 商用利用も可能

Geminiが公開しているプロダクト一覧

Geminiは、さまざまな用途に対応する複数のプロダクトを展開しています。以下に、それぞれの特徴と利用シーンについて紹介します。

1. Gemini アプリ

Geminiアプリは、Googleの生成AIを活用したチャットツールで、以下の2つのプロダクトで構成されています。

• Geminiウェブアプリ（gemini.google.com）：かつて「Bard」と呼ばれていたWebブラウザ向けの生成AIチャット
• スマートフォン向けGeminiアプリ（AndroidおよびiOS向け）：モバイルデバイスで利用可能な生成AIチャットアプリ

いずれもGoogleアカウントがあれば無料で利用でき、リアルタイムの情報取得や自然な対話が可能です。

2. Gemini Advanced

Gemini Advancedは、追加機能を備えた上位サービスで、最新のGeminiモデルが利用可能になります。主な特徴は以下の通りです。

• 最新版のGeminiモデルが利用可能（Gemini Ultra）
• 長文テキストやファイルの分析機能
• Deep Researchによる高度な情報レポート生成
• GmailやGoogleドキュメントとのシームレスな連携

3. Gems

「Gems」は、Geminiウェブアプリの拡張機能で、ChatGPTのGPTsのように、特定のタスクに特化したカスタマイズが可能です。例えば、以下のような用途に活用できます。

• YouTube動画の要約
• 画像からのテキスト抽出
• 特定の専門分野に特化した情報提供

4. Gemini for Google Workspace

Gemini for Google Workspaceは、GoogleのオフィスツールにAI機能を統合した業務支援ツールです。以下のような機能を提供し、業務効率化を支援します。

• GmailやGoogleドキュメントでの文章生成・編集サポート
• Googleスライドでのプレゼンテーション作成支援
• Googleスプレッドシートでのデータ分析サポート
• エンタープライズグレードのデータ保護

5. Gemini for Google Cloud

開発者向けのAI支援ツールで、Google Cloud上の開発やデータ分析をサポートします。主な機能は以下の通りです。

• Gemini in BigQuery：データ分析、SQL/Pythonコードの自動生成
• Gemini Code Assist：IDEとの連携によるコード補完・デバッグ支援
• Gemini in Colab Enterprise：Google ColabでのPythonコード支援
• Gemini in Databases：データベース管理・最適化
• Gemini in Security Command Center：セキュリティリスクの分析支援

Geminiの使い方

利用手順

ここから、Geminiを使う方法について解説します。

1.Geminiにアクセスする

まずは、GoogleGeminiにアクセスします。Webブラウザ等で、「GoogleGemini」と検索すると公式サイトがトップに表示されますので、そのページにアクセスします。

2.プロンプトを入力・送信する

すぐに、会話ができる画面になっています。「Geminiに相談」とグレーの文字で表示されている吹き出しのところにテキストを入れてエンターボタンを押すと、会話ができます。

Geminiはインターネット検索経由で最新の情報を参照できるので、このような「今日の東京の天気は？」といった質問にも、最新の情報をもって回答することができるようになっています。

Geminiのパフォーマンス

Geminiのパフォーマンスが高いことは、Googleが実施した調査で明らかになっています。

Gemini Ultraのパフォーマンスは、自然な画像の理解から数学的推論、音声や動画の理解に至るまで、広く使用されている32項目の業界ベンチマークのうち、30項目において既存の最高水準の結果を上回りました。特に、MMLU（大規模マルチタスク言語理解）では90.00%を記録し、人間の専門家を上回るパフォーマンスを示したのです。

以下は、Googleが発表しているGeminiでのベンチマークのスコアです。テキストだけでなく、動画・画像・音声といった分野に関しても最高水準の結果を記録しています。ちなみに、ほぼすべての主要ベンチマークテストでGPT-4を上回っており、精度の高さが伺えます。

GeminiとChatGPTの違い

対話型AIツールの分野では、Googleの「Gemini」とOpenAIの「ChatGPT」が特に注目を集めています。どちらも高度な自然言語処理を備えていますが、提供する機能や強みには大きな違いがあります。

リアルタイム情報の取得や検索エンジンとの連携を活かしたい場合はGeminiが適しておりますが、ただし、ChatGPTも有料プランであれば、インターネット検索をして回答を得ることもできます。プラグインの多さや拡張性を重視するならChatGPTが有力な選択肢となります。あとは、画面の操作感等のUIで、自分が使いやすい生成AIを選択することも重要です。

GeminiとMicrosoft Copilotの比較

Geminiは主に検索エンジンとの統合や対話型情報提供に強みを持ち、一般ユーザー向けに設計されています。一方、CopilotはMicrosoft 365の各種ツールと統合され、業務文書作成やデータ分析に最適化されています。

まとめ

Geminiは、Googleの高度なAI技術を活用した多機能なチャットボットであり、日常生活からビジネスシーンまで幅広く活用できます。特に、リアルタイム情報取得、多言語対応、複雑なタスク処理などの特徴を活かせば、効率的な情報収集や業務改善が可能となります。

また、ChatGPTやMicrosoft Copilotとの比較を通じて、自身の用途に適したAIツールを選ぶ参考になれば幸いです。